
犯罪の被害にあったとき、「弁護士に相談したいけれど費用が心配……」と感じる方は多いでしょう。そのような不安を解消する手段として近年注目されているのが、弁護士保険(単独型)です。
今回は弁護士保険を利用する場合の具体的な手続きの流れと見落としがちな注意点を解説します。
このページの目次
弁護士保険(単独型)とは?
弁護士保険(単独型)とは、自動車保険や火災保険に付帯する特約ではなく、弁護士費用の補償に特化した独立した保険商品です。
月額数千円程度の保険料の商品が多く、犯罪行為の他にも、いじめ・不倫・職場でのパワハラなど、さまざまな法的トラブルのリスクに備えるための保険です。
補償範囲は各社で異なりますが、偶発事故(自転車事故・スポーツ事故等)から一般事件(金銭トラブルやインターネットでのトラブル等)まで幅広くカバーしている点が大きな特徴です。
保険を利用するまでの流れ
Step 1:保険会社の「保険ご利用相談窓口」に連絡する
トラブルが発生し、保険の利用を検討されたら、まず保険会社へ連絡をお勧めします。
保険金を請求される場合は、弁護士等へご相談・委任契約をされる前には、まず保険会社に連絡することが必要な場合が多いです。事前連絡のない法律相談・委任契約については保険金の支払対象とはならないことがあります。
この連絡が最初の重要ステップです。
Step 2:補償対象かどうかの確認を受ける
電話相談の結果、保険会社が事案の概要を確認し、補償対象となるかを判断します。
ここで、約款の解釈等、難しい問題が生じることもあります。
もし、この件は補償対象にならないと回答があっても、その点を含めて弁護士にご相談ください。ご相談いただき、アドバイスをさせていただいた結果、保険会社の回答が変更になった例もございます。
Step 3:弁護士を選び、委任契約を結ぶ
ほとんどの商品では、日本全国どの法律事務所でも利用することができ、ご自身で相談し、選んだ弁護士に委任したい場合にも対応しています。
弁護士費用等保険金の支払いについては、保険会社が定める基準に基づいて算出されます。
Step 4:保険金を請求する
弁護士から発行される費用明細書等の関係書類をそろえて保険会社に保険金を請求します。
保険会社への請求については、契約者の方、または委任を受けた弁護士から請求することも可能なことが多いです。着手金については委任契約締結時に、報酬金については事件終了後に、それぞれ請求するのが一般的な流れです。
押さえておくべき注意点
待機期間(おおむね3ヶ月)に注意
待機期間とは、責任開始日(保険金の請求のできる日)から一定期間内に発生したトラブルについて保険金を支払わないとされている期間です。
一般的に3ヶ月とする商品が多く、この期間中に発生した一般事件は補償対象外となります。
ただし、急激かつ偶然な外来の事故による身体の傷害や財産の損壊に関する法的トラブルには待機期間の適用はないという規定になっていることもあります。そのため、責任開始日以降、3ヶ月以内に発生した事故などは保険金支払いの対象となることがあります。
不担保期間(1年間)に注意
責任開始日から1年以内に発生した離婚・相続・親族関係・リスク取引(金融商品問題など)にかかわる法的トラブルについては、保険金を支払うことができないとされています。
商品によっては離婚については3年、相続では2年といった長めの不担保期間が設定されている場合もあります。
補償対象の判断は「弁護士を使った時期」ではなく「原因事実の発生時期」
保険金の支払対象となるか否かは弁護士を利用した時期ではなく、原因事実(法的トラブルの原因となる事実)の発生時期によって判断されるため、被害を受けてから保険に加入しても補償は受けられません。
被害にあう前に加入しておくことが大前提です。
保険金は実際の弁護士費用の全額ではない場合がある
補償割合は事案の種類やプランによって異なります。
例えば弁護士保険ミカタの場合、着手金・手数料は80%、報酬金・日当・実費等は50%が支払基準の目安となっています(プランによって異なります)。
残額は自己負担となる場合があるため、事前に約款で確認しておきましょう。
まずはご相談ください
被害にあわれた方が弁護士費用の心配をせず、正当な権利を主張できる環境を整えることが大切です。すでに弁護士保険に加入している方で、保険の利用を検討されている場合、まずはお気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。保険を活用した手続きのサポートも丁寧に行っております。
