子供がいじめ・暴力の加害者だった場合の責任は? 刑事・民事・学校の対応を解説

いじめ

自分の子供がいじめ暴力の被害に遭うことがあります。
しかし、その場合の加害者は、たいていは同じ子供のことが多いです。
被害者は加害者に対して刑事・民事等の責任を追及することになりますが、加害者が子供だと問題が生じてくることになります。

このページの目次

刑事責任

刑事では、いじめ暴力が、暴行罪傷害罪等に該当する可能性があります。

「(傷害)
第204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
(暴行)
第208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」

事件別:暴力:暴行傷害

しかし、加害者が14歳未満であれば、刑事責任能力が無いとみなされ、犯罪は成立しません

「(責任年齢)
第41条 14歳に満たない者の行為は、罰しない。」

加害者が20歳未満であれば、少年法の適用を受けることになります。
この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的としております。
家庭裁判所で調査され、少年審判が実施され、保護処分の判断がされます。

保護処分の内容としては、少年院に送致したり、保護観察所の保護観察に付することになります。
検察へ逆送されて成人と同じ刑事裁判を受けることになるのは、重い犯罪を犯した場合の限られたケースとなります。
被害者側の満足する処分とはなりにくいことが多いです。

民事責任

いじめ暴力は、民事上の不法行為が成立する可能性があります。

「(不法行為による損害賠償)
第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」

しかし、子供に賠償義務が生じるとしても、支払い能力が無いことがほとんどです。
そこで、加害者の親に賠償金を支払わせられないかが問題となってきます。
加害者が12歳くらいの年齢より下の場合、以下の条文が存在します。

「(責任能力)
第712条 未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。
(責任無能力者の監督義務者等の責任)
第714条 前2条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。」

この場合は親に賠償の支払い義務が生じる可能性があります。

また、12歳程度より上の年齢だったとしても、未成年者への監督に問題があって事件が発生してしまったと評価されたら、親の監督責任違反で不法行為が個別に成立し、親に賠償義務が生じることもあります。
しかし、必ず両親に賠償義務が生じるというわけではなく、立証責任等の問題もあり、被害者側は難しい判断を迫られることになります。

学校での処分

加害者が学生で学校で事件が発生していたら、被害者側は学校や教育委員会に被害を訴えることになります。
加害者への処分について判断されることになります。
退学や停学等の処分となることもあります。
しかし、学校任せにしてしまうと、やはり被害者側の満足する対応にはならないことが少なくありません。

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