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子供が怪我をさせられた場合に親としてどう動くべきか

2025-10-30
子どもの被害

子供が怪我をして帰ってきたときに、親としてどういった動きをするべきなのか、様々なパターンに応じての対応を弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

中学生のA君が、顔に大きな痣を作って帰ってきました。
今朝学校に行く際には、そのような怪我がなかったため、お母さんはA君に話を聞くことにしました。

まずはしっかりと話を聞く

子供が怪我をして帰ってきたときには、まずしっかりと話を聞いてあげましょう。
話を聞くときは、矢継ぎ早に質問するのではなく、「その怪我はどうしたの?」という最初の質問以外は、子どもが話をしてくれるのを待ちましょう
あまりにも、親の方から質問をしてしまうと、子どもの記憶に影響してしまい、実際の事実とは異なる記憶に改ざんされてしまう可能性があります。
たとえば、「誰にやられたの?」と聞いてしまうと、自分で転倒してできた怪我だったとしても、誰かに殴られたと言ってしまうかもしれません。
また、誰かに殴られたりして怪我をしてしまっている場合には、なぜ殴られてしまったのかとても気になると思いますが、なんで殴られたのかについて根掘り葉掘り聞いてしまうと、自分のことを良く見せようとして相手のことだけを悪く言ってしまったり、逆に自分は全く悪くないのに、自分にも悪い部分があったのではないかと不安になり、きちんと事実を話せなくなってしまう可能性があります。
そのため、寄り添う姿勢をしっかりと見せつつ、気長に子供の話に耳を傾けるように気を付けましょう。

参考:https://www.nnvs.org/wp-content/themes/hanzaihigai/images/network/pdf/otonawbsaisyu.pdf

病院に連れて行く

ある程度話を聞いたら、病院に連れて行きましょう
顔面の怪我の場合には、脳などにも影響があることがありますので、念のため脳神経外科なども受診するといいでしょう。
また、他にも怪我をしている部分がないかもよく観察しましょう。
もし、誰かに怪我をさせられたということであれば、診断書を医師に作成してもらいましょう

学校内で怪我をしていた場合

学校内で怪我をしていた場合、誰かに怪我をさせられたということであれば、まずは学校に相談してみるのがよいでしょう。
一時的な喧嘩だったのか、いじめを受けているのかなどを学校に調査してもらいましょう。
そもそも、怪我をしていることを学校が把握していれば、学校の聴き取り調査が行われている可能性もありますので、学校に相談することにより、より詳細な状況が分かる可能性もあります。
しかし、学校によっては、きちんと調査してくれない場合があります。
そういった場合には、学校が公立校であれば、学校を管轄している市町村の教育委員会に相談することもできます。
特にいじめが疑われる場合には、教育委員会に相談することで第三者委員会が設置されるなど、より詳細な調査をしてもらえる可能性が出てきます。
一方、私立校の場合には、教育委員会の権限が及ばないため、原則として学校内で解決してもらうことになります。
そのため、私立校の場合には、学校に相談したにもかかわらず、加害者の子どもについても保護しようとして、きちんと調査が行われなかったり、お互いに悪い部分があったとして大事にはしないようにという圧力が学校側から加えられる事例も散見されます。
そのような場合には、弁護士に相談して、学校へ働きかけてもらうなどしていく必要が出てきます。

学校外で怪我をしていた場合

学校外で怪我をしていた場合、学校に通っている生徒から怪我をさせられたのか、全く関係のない人から怪我をさせられたのかによって対応が異なります。
まず、学校に通っている生徒から怪我をさせられた場合には、学校内で怪我をしていた場合と同様にまずは学校に相談しましょう。
全く関係のない人から怪我をさせられた場合には、すぐに付近の防犯カメラなどで犯人を特定する必要が出てくるため、近くの警察署に相談しましょう。(大阪府警察の場合https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/kodomo_jyosei/20578.html
警察署に行く際に、診断書をすでに取得している場合には、診断書も一緒に提出して、被害届を出しましょう。
警察が被害届を受理してくれたら、捜査が開始されますので、捜査の結果などを知らせてもらえるように警察にお願いしておきましょう。
警察が捜査をするにあたっては、警察から子供に対して、どういった状況だったのかを詳しく聞かれたり、再現をさせられたりします。
子供が一人で対応することが不安という場合には、保護者の立会いを認めてもらったり、事前に弁護士と契約をして弁護士に付添や弁護士に対して子供がしゃべってくれた内容を弁護士がまとめた書面を警察に提出することができます。
犯人が特定されたら、基本的に犯人を特定したという連絡が警察から入ります。

民事事件と刑事事件

警察が犯人を特定した場合には、その犯人は刑罰を受けるか否かを決める手続に乗せられます。この手続を刑事事件手続といいます。
刑事事件手続に関しては、被害者としては捜査に必要とされる範囲で協力を求められますが、それ以外では基本的に蚊帳の外に置かれてしまいます。
犯人がどのような処分を受けることになったのかについては、「被害者通知制度」などを通じて知ることができます。
また、犯人の刑事裁判に参加して意見を述べたり犯人に質問したりすることも一部の事件では可能です(被害者参加制度)。
被害者参加制度を利用するにあたっては、弁護士に依頼して、弁護士が代わりに質問したり、意見を述べたりすることもできます
このような犯人に刑罰を与えるか否かを決める手続とは別に、直接犯人に治療費や慰謝料など金銭を請求することもできます。
このことを損害賠償請求といい、民事事件と言われます。
民事事件の場合には、直接相手との話し合いを行う「任意交渉」裁判を通じて強制的に犯人に金銭賠償を求める「民事裁判手続」に大別できます。
いずれにしても、犯人と対峙することになりますので、弁護士を代理人として選任して、弁護士に窓口となってもらって交渉等をしていきましょう。
このように刑事事件と民事事件は別の手続ですが、刑事事件の手続の中で犯人に対して損害賠償を請求することが出来る「損害賠償命令」の制度や刑事事件と民事事件の両方を話し合いで解決する「示談という手続もあります。

分からないことがあれば弁護士に相談を

このように、子どもが怪我をして帰ってきた場合には、様々なことを考えないといけません。
子どもの話を聞いて、今後の対応をどうするかとても不安になることでしょう。
そういったときには、弁護士に相談しましょう。
弁護士は、法律的な解決だけでなく、話し合いでの解決やご家族のためになる解決を一緒になって考えてくれます。
どのような対応が考えられるのか、それぞれの対応についてのメリットやデメリットなど弁護士に相談することで、今後どのような対応をとればいいのかについても明確になります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

子供が被害者になったときに親として出来ること

2025-10-16
子どもの被害

自分の子供が犯罪の被害者になったときに、親としては、子供の被害について心配し、悲しみの気持ちや、激しい怒りの気持ちを覚えることになるかと思います。犯人を警察に捕まえてほしい、損害賠償金を支払わせたいなど、思うことは様々ですが、「何が出来るのか」、「何をすべきではないのか」と言ったことを理解していくことで、子供が犯罪の被害者になったときも冷静かつ的確に動くことが出来、結果的に親としての思いも実現できることになるでしょう。
今回は、子供が犯罪被害に遭ったときに親として出来ることは何か、逆にやってはいけないことは何かについて解説したいと思います。

1 親として出来ること 警察に被害を申告する。


まず真っ先に思い浮かぶのが、警察に通報する、被害届を出すなどして、警察に被害を申告することです。
可能な限りお子様を警察署に連れて行って、警察の方になるべく具体的に被害状況を説明できるようにしてください。
近年では、証拠が薄いとか、人員が足りないとか、警察沙汰にするほどのことでもないいうようなことを言って被害届を受け取らないような対応をする警察官は少なくなっていますが、それでも完全にゼロにはなっていないのが現状です。
何度も警察署に通う、お子様と話し合って言い分をまとめてみる、証拠となるようなものが無いかもう一度探してみる、といったことで、事件捜査が前に進んでいく可能性が高まります。

2 親として出来ること 被害弁償の請求をする


多くの犯罪行為は、民法上の不法行為にもあたり、被害があれば財産的損害や精神的損害等の賠償を請求できます
加害者の住所や氏名に関しても、警察署、検察庁に教えてもらうようにお願いすれば、教えてもらえる可能性があります。元々加害者が顔見知りであるような場合は、警察の捜査や裁判などで明らかになった事実を基に、裁判所に損害賠償請求訴訟を提起できます。
また、加害者の方から示談交渉を持ちかけられる場合もあります。納得のいく条件であれば示談をしてお金を支払ってもらっても良いと思います。

3 親として出来ること 精神的ダメージのケアを行う


自分の子供が犯罪の被害に遭った場合、やはり身体・財産のダメージだけでなく、精神的なダメージが出ることもあります。特に、未成年の子が被害に遭った等の場合、精神的ダメージは特に大きくなりますし、精神的ダメージの程度によっては被害に関する供述が出来ないような場合があります。
その場合、精神科の病院を探して通院させ、カウンセリング等を受けさせれば、精神的ダメージの緩和に繋がります。警察や検察の方に関しても被害者の心情には非常に配慮して取調べを行うことが多いです。また、筆者の経験上、事件の解決に向かって動いていくことが実感できると、精神的ダメージの回復に繋がっていくことがあります。

4 逆に、子供が被害にあったときに親としてやってはいけないこと


まず、親としてやってはいけないのは、無理に被害届を出そうとしたり、無理にお子様に被害事実を語らせようとすることです。既に被害に遭っているのに、自分の親に子のようなことをされては、二次被害となることがあります。あくまで、お子様の、処罰したいという気持ちがスタートであるべきです。
次にやってはいけないことは、加害者に対して直接会いに行って金銭を要求したり、殴り込みに行くようなことです。まっとうな金銭要求であれば特に犯罪にはなりませんが、恐喝との線引きは難しいです。殴り込みや暴行・傷害に関しては、やってはいけないことなのは常識なのですが、お子様が被害に遭ってしまえば、分かっていても犯罪にあたるような行為をやってしまうかもしれません。何より、警察に行く前に親だけで加害者のもとに直接向かうことで、警察が動くことを恐れて、加害者が逃げたり証拠隠滅をすることだってあります。基本的に、加害者のもとに自分だけで向かうメリットはありません

5 では、弁護士がいると何が出来るか


1に関しては、被害届を提出する場面に付き添う被害状況に関して分かりやすくまとめる法律的な問題点に関して検討をする警察の方と話し合うということをすることによって、被害届を受理しやすくすることが出来ます。警察の方々も、弁護士が付添であれば態度が変わることが多い(残念なことでもありますが)ですし、弁護士に対してであれば被害届受理に向けて何が足りないかなどを話しやすいです。
2については一般の方でも比較的分かりやすいのですが、裁判や交渉に関しては当然弁護士に任せる方が、スムーズに進みます。訴訟や交渉そのものだけでなく、特に相手方が被害者の方と面識がない場合、被害者本人よりも被害者の依頼した弁護士のほうが、加害者の連絡先を教えてもらいやすいです(弁護士は守秘義務を負う職業のため)。示談を持ち掛けられている場合、妥当な条件であるのかどうかのアドバイスも出来ますし、代理人として交渉すれば、より良い条件での示談が出来ることもあります。
3に関しては、精神科クリニックに行ったほうがよいか、どこに行けばよいかアドバイスが出来るほか、弁護士から警察や検察に対して、被害者の心情にさらに寄り添った取調べをするように申し入れをすることも出来ます。筆者の申入れによって、未成年の被害者の取調べに母親が同席することが出来るようになったこともあります。
4に関しては、弁護士に依頼をいただければ、基本的に親御様が交渉によって責任を負うことは無くなりますし、それぞれの事案にあった解決が出来るようになります。色々な加害事例や被害事例を見ている弁護士に関しては、被害に遭った子供に対してどう接するのがよいのかも理解していることが多いです。基本的に弁護士であれば、証拠隠滅や逃亡などをされないようにすべき準備もよく理解してます。

6 子供が被害に会った時はぜひ弁護士にご相談ください


ここまで、子供が被害に会ったときに出来ることやすべきでないことを紹介しましたが、あくまで一般的な話に過ぎません。犯人との関係値や、事案の性質など、出来ること、やるべきでないことは様々になります。
一度弁護士にご相談いただければ、より有効なアドバイスが出来ます。
子供が被害に遭ってお困りの親御様は、ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にお電話下さい。

被害者参加と刑罰への影響

2025-09-01
刑事裁判、被害者参加

犯罪被害に遭われた方にとって、加害者の量刑がどうなるか、というのは非常に大きな関心事になるかと思います。特に、大きな怪我をした事件や、被害者の方が亡くなってしまったような事件で、罰金や執行猶予の判決になるようなことになると、被害者やご遺族の方からしたら納得がいかないと思います。
そこで、被害者側にとって何とかならないか、被害者参加によって加害者にできるだけ重い処分を与えることができないか、が気になるところだと思います。今回は、被害者参加によって量刑にどのような影響があるのか解説していきたいと思います。

1 参考事例

名古屋市内に住むAさんは、ある日、歩道を歩いていたときに、ハンドル操作を誤ったBの自動車が突っ込んできて衝突し、そのまま死亡しました。
Aさんの遺族であるCさんは、なんとかBに厳しい判決が下るようにできないか考えました。被害者参加制度などを使ったら果たしてそうなるのか、法律の専門家などではないので分かりませんでした。Cさんは、被害者参加制度などの利用を検討するため、弁護士に相談することにしました。

(この参考事件はフィクションです。)

2 法律上の問題点

上記事例について、過失運転致死罪に当たるのは間違いないでしょう。そのため、被害者参加の出来る事件に当たります。
また、Cさんは、とりあえずここでは被害者参加が出来る資格があるとします。そのため、被害者参加が出来ること自体には問題がありません。
しかし、被害者参加の効果を裁判上どのように考慮していくのかについては、以下のような規定があり、被害者参加人のした事実又は法律の適用についての意見陳述は証拠とはならないと定められております。

刑事訴訟法
第316条の38
第1項
裁判所は、被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から、事実又は法律の適用について意見を陳述することの申出がある場合において、審理の状況、申出をした者の数その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、公判期日において、第二百九十三条第一項の規定による検察官の意見の陳述の後に、訴因として特定された事実の範囲内で、申出をした者がその意見を陳述することを許すものとする。

第4項
第1項の規定による陳述は、証拠とはならないものとする。

そのため、被害者の方が上記の意見陳述をしたとしても、裁判の結果については少なくと大きく変わることはない、というのが刑事訴訟法上の扱いであると言えます。

3 どのように弁護活動をしていくのか

それでは、被害者参加によって量刑を変えていこうと考えた場合、どのような活動をしていけば良いのでしょうか?
一つは、まず検察官に働きかけを行うことです。被害者参加における検察官の活動については、このような規定があります。
(一応、起訴までこぎつけたことを前提とします。)

刑事訴訟法
第316条の35
被害者参加人又はその委託を受けた弁護士は、検察官に対し、当該被告事件についてのこの法律の規定による検察官の権限の行使に関し、意見を述べることができる。この場合において、検察官は、当該権限を行使し又は行使しないこととしたときは、必要に応じ、当該意見を述べた者に対し、その理由を説明しなければならない。

この規定については、証拠調べの請求だけでなく、論告や求刑といった量刑に直結する訴訟活動についても意見を述べることができます。そして、意見を述べた場合、当該訴訟活動を行った理由を被害者参加人やその弁護士に説明することになります。
基本的に多くの検察官は、被害者の意向になるべく沿うように活動しようとしますので、量刑についても被害者の意向に沿ったものにしてくれる可能性があります。
また、上記の通り意見陳述のみでは証拠にならないという規定があるので、被害者の処罰感情を証拠化してもらうことや、被告人質問についての方針などを検察官と話し合うようにすると、より良いでしょう。

さらに、量刑を決めるのは裁判官であり、心情に関する意見陳述や証人尋問・被告人質問などについても十分表現内容を検討する必要があります。そのような心情に至った具体的経緯がよく分かるように詳細に意見陳述を行うほか、意見陳述の時間を十分に確保させることも重要になってきます。さらに、表現についても、過激になりすぎたり過小になりすぎたりしないようにする必要が出てきます。
被害者御本人だけで参加すると、やはり公判の順序や、表現の内容や加減が難しくなるように思います。表現内容や、弁護士の有無によって十分な活動ができるかどうかには差が出るように思います。量刑や裁判長への印象が量刑に影響したのでは、とも思える事件もあるように思います。

4 まとめ

被害者参加での対応にお悩みの方は、一度弁護士にご相談ください。
御本人のみでも検察官が十分サポートしてくれますが、どうしても限界があるように見受けられます。弁護士がサポートすることで、納得のいく量刑判断が得られるかも知れません。
相談に関しては無料ですので、是非一度お気軽にご相談ください。

自社ブランドロゴを使用された場合について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

2025-08-10
検索

自社ブランドのロゴや商品名などを勝手に使用された場合には、どういったことができるでしょうか?全く同じとは言えないけれども自社ブランド商品と間違われるようなロゴを使用された場合も含めて、商標権侵害にあたるかを弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

商標権とは

自社ブランドのロゴや商品名については、商標を登録して商標権を得ることが考えられます。
商標権とは、登録されている商標を使用する商品または役務について、勝手に他者に登録商標を使用されない権利ということができます。
このことを法律的には、「登録商標を使用する権利を専有する」といいます。
また、商標権は、登録商標を使用する商品または役務を指定して設定されるため、指定した商品または役務とは全く異なる商品や役務に対してまで商標権が及ぶことはありません。

商標権侵害にあたる場合

商標権を持っている人又は会社(商標権者といいます)は、商標を登録してから10年間(更新することもできます)はその商標を使用することを独占することができます。
そのため、登録商標を使用することを商標権者が了承していないにもかかわらず、商標登録の際に指定した商品や役務と同一の商品や役務に登録商標を使用された場合には、商標権侵害にあたります。
また、登録商標を使用しているのが、指定した商品や役務と同一ではなかったとしても、「類似」の商品や役務にあたる場合には、侵害となります。

「類似」にあたるかどうかの判断

「類似」といえるかどうかの判断については、特許庁が「類似商品・役務審査基準」を公開しています。(https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/ruiji_kijun/index.html
この「類似基準」は、商標法第4条第1項第11号の規定に基づき、商標登録出願の指定商品又は指定役務が他人の商標登録の指定商品又は指定役務と類似関係にあるか否かを審査するにあたり、審査官の統一的基準として用いているものです。
また、裁判で商標の類似が争われた裁判例をもとに、裁判上での基準をまとめると、商標の類否は、「見た目」、「読み方、呼び方」、「意味」を全体的に考察し、更に、取引の実情を考慮して、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、出所の混同が生じるおそれがあるかによって決定されているとまとめることができます。

商標権侵害への救済手続

商標権侵害への救済手段として、①差止請求、②損害賠償請求、③不当利得返還請求、④信用回復措置請求、⑤刑事責任の追及をすることができます。(詳しくは特許庁のホームページをご覧ください https://www.jpo.go.jp/support/ipr/trademark-kyusai.html)
①~④については、侵害された商標権を有する会社が原告となり、訴訟を提起する必要があります。
一方、⑤刑事責任の追及に関しては、警察などの捜査機関に被害届の提出等、商標権侵害の事実を申告して、捜査を開始してもらう必要があります。
刑事責任を追及するためには、捜査機関に捜査をしてもらわないといけませんが、捜査を開始させるためには被害を受けた会社から被害を裏付ける証拠の提出を求められます。
そのため、①~④の民事訴訟を起こす場合と同様に、事前の準備が必要となります。

商標権を侵害された場合には

商標権を侵害された場合には、専門家に相談して、どういった手段が採れるのか、その手段を採るためにはどういった準備が必要なのかなどをしっかり検討しましょう。
特に、同一とはいえない商品等により侵害されたと考えている場合には、商標権侵害にあたる「類似」の商品等にあたるかどうかについて、専門的な判断が必要になります。
また、訴訟をする場合には、弁護士が代理人となるかならないかで結果は大きく変わってきます。
刑事責任を追及する場合でも、捜査機関にしっかりと捜査をしてもらい、侵害者を罪に問うてもらうために、事前の準備などが必要になってくるので、早めに専門家に相談しましょう。

少年事件の被害者配慮制度について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします

2025-07-23

犯罪被害に遭った場合、加害者が成人だと、被害者参加の対象事件が広く認められています。テレビなどでも、被害者参加人が量刑に関する意見を述べたり、裁判に参加しているような様子が報道されることも増えてきました。
それでは、加害者が少年の場合、被害者はどのような形で審判に参加出来るのでしょうか?

1 参考事件

名古屋市内に住むAさんは、会社の帰りに路上を歩いていると、見知らぬ者たちの集団に拉致され、路上で金品を奪われました。なんとか現場から逃げ出し、警察に駆け込んで、警察の懸命な捜査によって犯人たちは逮捕されました。犯人を逮捕した警察から、犯人は全員16歳未満の少年であったこと、少年の場合は家庭裁判所での審判になるので裁判などに参加することはできない、というようなことを言われました。
Aさんとしては、何とか審判に参加出来ないか、事件についての事情を知ることができないか、加害者が誰であるのか知ることができないのかと思い、弁護士に相談することにしました。

(この参考事件はフィクションです。)

2 少年審判で被害者が出来ること

上記事例については、年齢が全員16歳未満なので、基本的には刑事裁判が開かれることはなく、家庭裁判所での少年審判によって加害少年たちの処遇が決められます。
審判については、家庭裁判所において一切非公開で行われ、基本的に傍聴等は認められていませんが、以下のように少年審判では被害者配慮制度があり、重大事件などでは広く使われています。

⑴ 記録の閲覧・コピー
事件に関する記録を、閲覧してコピーをすることができます。弁護士が被害者の代理として閲覧する場合、ある程度幅広く閲覧許可が認められております。ただし、身上経歴を書いた供述調書や、社会記録といって少年の社会生活状況や鑑別所での鑑別結果を記録した書面に関しては、基本的に閲覧が認められません。

⑵ 意見聴取制度
審判廷で(加害少年がいる前で)裁判官に、審判廷外で裁判官に、審判廷外で調査官に、事件に関することや、処分に関する要望を聞いていただけます。意見を言ったからといって大きく処分が変わることはないです。
調査官の方に意見を聞いて頂くのが予定としては一番調整しやすいです。調査官による意見聴取に関しては、丁寧に時間をかけて意見を聞いて頂けることが多いです。

⑶ 少年審判の傍聴
故意の犯罪によって被害者を殺傷するような事件の場合に認められます。ただし、傷害した場合にあっては、生命に重大な危険を生じさせた場合に限ります。
上記の場合だと、強盗に近い態様で暴行を加えているので、傷害の結果があれば傍聴が認められる可能性はあります。

⑷ 審判状況の説明
家庭裁判所から、審判の様子がどうであったか説明を受けることができます。審判の様子を記した書面の交付を受けることが多いです。
記載としては、認否から、事件に関する供述、質問に対する答えなど、具体的です。書面には、正当な理由なく第三者に漏えいしないように注意書きが書いてあります。

⑸ 結果の通知
審判の処分結果や、少年の氏名住所等を家庭裁判所から教えてもらうことができます。規定条文では、氏名住所などを教えて良いかどうかについて制限がありますが、基本的に民事裁判等の目的があれば教えてもらえることが多いです。

⑹ 処遇に関する通知
保護観察であれば、どこの保護観察所が管轄なのか、少年院送致であれば、退院予定日がいつであるのか、処遇を受けている様子はどうであるのか、などの通知を受けることができます。

3 少年審判の被害者配慮制度の活用

上記のように、傍聴が認められないような場合でも、詳細に事件の記録を見たり、審判の様子に関して説明や通知を受けることができます。損害賠償請求を後に行うことを考えても、被害者配慮制度は活用できる制度です。
被害者やその遺族等が自分で被害者配慮制度の利用を申し出ることもできます。
しかし、被害者配慮制度の利用にあたっては、煩雑な申し込み手続きをしなければなりません。また、家庭裁判所のコピー機で一枚一枚記録をコピーするのも非常に時間がかかります。
何より、早い段階から弁護士が関与し、少年事件の記録を検討し始めた方が民事訴訟が上手くいく確率が上がりますし、そもそもいつどのタイミングでどういう手続きが取れるのか、一般の方にはほとんど分からないことが多いです。
制度上、被害者の方本人でも欲しい情報が得られる可能性は高いですが、事件対応をトータルで考えるとやはり弁護士が早くから関与した方がよい結果に繋がりやすいと言えます。

4 まとめ

少年事件の被害者配慮制度については、一度弁護士にご相談ください。
弁護士でなくても制度の利用そのものはできますが、まだまだ利用のための手続が煩雑ですし、事件解決をトータルに考えれば弁護士が入っていた方が安心できるはずです。
相談に関しては無料ですので、是非一度お気軽にご相談ください。

被害者参加は何人でもできるのかについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします

2025-06-11
刑事裁判

ニュースなどを見ると、被害者が法廷で被告人に質問をしたり、意見を述べたり、場合によっては代理人の弁護士と記者会見をするなどしているので、刑事裁判に被害者が参加できることがあることは一般の方にも大きく知られているのではないかと思います。刑事事件の経験が豊富な弊所でも、被害者参加が行われる事件を扱っております。
今回は、実際に被害者参加が出来る人数について説明をしたいと思います。

1 参考事件

愛知県内に住む45歳のAさんは、名古屋市内で歩道を歩いて進行中、いきなり自動車が猛スピードで突っ込んできて衝突され、死亡しました。
その後、数か月経って自動車の運転者Bは過失運転致死罪で起訴されました。Bとしては、過失の事実や衝突、傷害、死亡の事実は争わないということでした。
Aさんの主な遺族は、妻、子供3人、父、母です。できれば全員が被害者参加で法廷に立ち、Bさんを厳罰に処していくよう求めたいと考えました。

2 法律解説

本件については、まず過失運転致死罪で起訴されており、有罪判決が出ることは間違いないでしょう。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
(過失運転致死傷)第5条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

危険運転致死罪に当たるかどうかは、ひとまず考えないことにします。
被害者参加が出来るかどうかは、刑事訴訟法に規定があります。

刑事訴訟法
第316条の33第1項
裁判所は、次に掲げる罪に係る被告事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から、被告事件の手続への参加の申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、犯罪の性質、被告人との関係その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、決定で、当該被害者等又は当該被害者の法定代理人の被告事件の手続への参加を許すものとする。
四 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(平成二十五年法律第八十六号)第四条、第五条又は第六条第三項若しくは第四項の罪

まず、被害者参加が出来ることは法律で正面から規定されています。なお、Aさんの遺族は、ここでは「被害者等」に当たります。
被害者等とは、被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいいます。

3 対処法・弁護士のサポート

上記法令から見れば、基本的に一度の公判期日に参加出来る被害者参加人の数は規定されておらず、犯罪の性質などから「相当」といえるかどうかという点から裁判長が判断することになります。妻、息子一人であれば比較的容易に参加が認められそうです。ただし、それ以上の人数を参加させようと考えた場合、予定などを合わせる関係で訴訟も非常に複雑になりますから、全員の被害者参加を許可しない可能性もあります。
しかし、裁判所としては可能な限り被害者参加を希望する人の参加を許可しようとします。そのため、事件の性質や、訴訟が複雑にはならないことを検察官、裁判官に主張していくことにより、Aさんの遺族に関していえば全員が参加出来る可能性もあります。
遺族がどれだけ参加するか、どれだけ気持ちを主張していくかが重要となりますので、刑事事件を主に扱い、被害者参加の状況も多く見てきた弁護士に一度相談をすることをお勧めします。

4 最後に

以上、自動車死亡事故における被害者参加人の人数について簡単に紹介させて頂きました。
被害者参加事件で、可能な限り満足いく裁判にしたい、とお考えの方は、弁護士に相談することでその実現に近付くかもしれません。
交通死亡事故の被害者遺族となってしまってお悩みの方は、一度あいち刑事事件総合法律事務所にお電話ください。

加害者との被害弁償・示談交渉の進め方について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします

2025-06-03
示談交渉

犯罪の被害に遭ったとき、加害者との被害弁償・示談交渉はどのように進めていけばいいのでしょうか?
知り合いとの金銭トラブルの延長上の事件などであれば、お金や物さえ戻ってくればいいという人もそれなりに多いかと思います。しかし、見ず知らずの人に無理矢理わいせつな行為をされた場合等に関しては、すぐに示談をしようと考えるとは限らず、どのように交渉を進めていったらよいのか分からない人も多いと思います。
そこで今回は参考事例を基に、示談交渉の進め方を紹介していきたいと思います。

今回は、不同意わいせつ致傷事件の事例を参考にして解説します。

1 参考事件

愛知県内に住む女性のAさんは、ある日の夜10時頃、会社から帰るために道を歩いていたところ、いきなり暴漢に襲われ、胸を揉まれる、服の中に手を入れられる、抱きつかれるなどのわいせつ行為をされ、何とかそこから逃げ出すために抵抗をしました。何とか暴漢から逃れることはできましたが、暴漢から離れるときに転んでしまい、膝に全治2週間程度のケガをしてしまいました。Aさんはすぐに警察に通報したので、付近の防犯カメラなどがスムーズに回収でき、暴漢は逮捕されました。
暴漢が逮捕された知らせが入ってから2日後、暴漢の弁護人から、賠償金の支払いや示談の話がしたいと言われました。弁護人からは、今すぐに示談に応じてくれるのであれば示談金として100万円を支払いたい、というようなことを言われています。
示談に応じると今後どうなるかよくわからなかったのもあり、Aさんはインターネットで弁護士を検索して相談に行くことにしました。
(この参考事件はフィクションです。)

2 示談で得られるもの

そもそも示談書に記載される条項は、①事実の特定②示談金③接触禁止④事件について示談後にお互い新たな主張をしないこと⑤犯人を許すこと、等の条項などが盛り込まれることが多いです。このうち、被害者側が示談をすることによるメリットは、②あるいは③になってくるでしょう。接触しない、ということについては当然と言う方もいますし、そもそも確実に担保されるかどうかもわからないという方も多いと思うので、明確な示談のメリットとしてはやはり示談金ということになるかと思います。本来、損害賠償金を得るためには民事裁判を起こして勝訴判決を得て、加害者の財産に執行をかけて回収をする等しなければならないわけですが、その損害賠償を示談の形ですぐに実現できるのも示談で得られる大きなメリットの一つです。
以下は、ひとまず、示談さえできれば基本的に示談金は直ぐに手に入ること、を示談の最大のメリットとして話を進めていきます。

3 注意したい点

まず注意したいのは、加害者側からの最初の示談金の提示は低めの金額に止まることが多いことです。実際に犯人側にお金があるか、誰がお金を出すかなど事情は様々で、相手方の弁護士が被害者側をだまそうとしていると言い切ることはできないのですが、本当に妥当な金額なのかはよく考えた方がよいです。

次に注意したいのは、示談の際に上記⑤の犯人を許す条項の追加を求められることが多い事です。たしかに、⑤のような条項を入れることによって、示談金の上乗せや、③のような条項の充実を図ることはできますが、犯人を処罰したい気持ちが強い場合は、⑤のような条項を入れるかどうかは慎重に考えた方がよいです。

最後に注意したいのは、犯人側から、すぐに示談をするように迫られることも多い事です。早く決めてください、と直接的に言われることはあまりありませんが、「検察官の処分もあるので」というようなことを電話口などで言われる可能性があります。それは犯人側の事情であって被害者側には何も関係ないのであり、検察官の処分期限があるのを良いことに示談金を抑えて示談も早く終わらせようという考えで言っている可能性があります。
しかし、示談が出来なければ今後も身体拘束が続く可能性が高く、刑事裁判にかけられて前科が付いてしまう可能性も高いわけですから、早めに示談をした方が示談金としては高い金額を得ることができる可能性は上がります。逆に、起訴されてしまって前科が付くことが確定したような場合、もはや今後示談の提案がなされることはなく、最悪1円も損害賠償金を得ることができなくなってしまうかもしれません。
そのため、被害者側として示談を行っていくにもタイミングを考える必要はあります。
ただし、起訴がされる前でさえあればまだ高額の示談金を支払うメリットはありますから、示談金を得たい気持ちが強くてもすぐに示談に応じる必要性は比較的薄いです。また、今回のような不同意わいせつ致傷の事案だと、示談をしない場合刑務所に行かなければならない可能性もありますから、裁判になった後でも比較的高額の示談金を得られる可能性があります。
上記のように、示談金の金額と、加害者側の処罰や身体拘束の長さについてはある意味トレードオフの関係にあります。示談金と、加害者側の事情については、刑事事件の知見が無ければ精度の高い計算を行うことは難しいでしょう。また、加害者側の弁護士も、刑事事件の様子を見て示談の動きを決めるわけですから、実際の事案に即した示談戦略は、刑事事件の経験が多い弁護士の方が精度が高くなると言えます。

4 弁護士による被害者支援

本件では、上記のように示談が無ければ加害者が刑務所に行く可能性が高い事件であると言えます。
そのため、比較的早い段階で示談に応じることで示談金の上乗せを狙っていくのか、あるいは示談のタイミングを遅らせて示談金と処罰のバランスを図っていくのか、というところがポイントになるかと思います。
多くの示談金を得たいのであれば早い段階から密な示談交渉を行い、バランスを重視するのであれば示談のタイミングを見極める方にエネルギーを注ぎます。
もちろん、被害者であれば、示談金でも処罰でもどちらも妥協したくない、トレードオフを受け入れるなどおかしい、というお気持ちになるのも十分わかります。当事務所では、経過に合わせて説明も詳細に行いますし、出来る限り示談金も処罰も最大限のものが得られるように尽力いたしますので、安心してご相談ください。

5 最後に

性犯罪その他の犯罪に遭われた方、被害弁償・示談交渉の進め方がよくわからない方、自分で事件の対応をするのがつらい方、示談をするなら納得いく条件で示談をしたい方、そもそも示談をすることが良いのかどうか分からないという方は、ぜひ一度被害者弁護を扱う弁護士にご相談ください。そもそも、トラブルに巻き込まれたために頭が整理が出来ておらず、何をしたらよいのかという考えにも至らない方もいらっしゃると思います。そのような場合でも、最大限お話を聞いて、最適な解決策を提案いたします。
相談に関しては無料ですので、是非一度お気軽にご相談ください。

ストーカーに対する警告・禁止命令について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします

2025-05-10
ストーカー

ストーカーに対しては、警告・禁止命令制度があります。
警告・禁止命令を発することにより、更なるストーカーを抑止していくことになります。

警告

警視総監若しくは道府県警察本部長又は警察署長である警察本部長等は、ストーカーに対して警告をすることができます。
つきまとい等又は位置情報無承諾取得等をされたとして、当該つきまとい等又は位置情報無承諾取得等に係る警告を求める旨の申出を受けた場合に判断されます。
つきまとい等又は位置情報無承諾取得等をして、その相手方に身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせる行為があり、かつ、当該行為をした者が更に反復して当該行為をするおそれがあると認めるかを判断します。
当該行為をした者に対し、国家公安委員会規則で定めるところにより、更に反復して当該行為をしてはならない旨を警告することができます。

禁止命令等

都道府県公安委員会は、ストーカーに対して禁止命令をすることができます。
つきまとい等又は位置情報無承諾取得等をして、その相手方に身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせる行為があった場合に判断されます。
当該行為をした者が更に反復して当該行為をするおそれがあると認めるときに命じられます。
その相手方の申出により、又は職権で、当該行為をした者に対し、国家公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項の禁止命令等を命ずることができます。
一 更に反復して当該行為をしてはならないこと。
二 更に反復して当該行為が行われることを防止するために必要な事項
公安委員会は、禁止命令等をしようとするときは、聴聞を行わなければなりません。
公安委員会は、禁止命令等を命ずることができる場合において、行為の相手方の身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害されることを防止するために緊急の必要があると認めるときは、聴聞又は弁明の機会の付与を行わないで、当該相手方の申出により禁止命令等をすることができます。
当該相手方の身体の安全が害されることを防止するために緊急の必要があると認めるときは、その申出により、又は職権で、禁止命令等をすることができます。
この場合において、当該禁止命令等をした公安委員会は、意見の聴取を、当該禁止命令等をした日から起算して15日以内に行わなければなりません。
禁止命令等の効力は、禁止命令等をした日から起算して1年とされます。
公安委員会は、禁止命令等をした場合において、1年の期間の経過後、当該禁止命令等を継続する必要があると認めるときは、当該禁止命令等に係る事案に関する行為の相手方の申出により、又は職権で、当該禁止命令等の有効期間を1年間延長することができます。
当該延長に係る期間の経過後、これを更に延長しようとするときも、同様です。

罰則

ストーカー行為をした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されます。
禁止命令等に違反してストーカー行為等をした者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処されます。

ストーカー被害に会われている方は、まずは弁護士や警察等に相談してください。
個々の状況に応じて対処方法を検討することになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料相談を実施しております。

まずはお気軽にご連絡・ご相談ください。

児童買春の相手方となった児童は被害者か

2025-04-23
犯罪被害

児童買春の相手方となった児童は被害者といえるのか、児童買春を行った大人側から示談の申入れがあった場合にどうしたらよいのかについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

児童買春とは

児童買春とは、基本的に、児童(18歳未満の者)に対して、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等をすることをいいます。性交等とは、性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいいます。
簡単にいうと、18歳になっていない人に対して、お金を渡す約束や実際にお金を渡してわいせつな行為をすることだといえます。
なお、16歳未満の児童に対して、お金を支払ってわいせつ行為を行った場合、児童買春ではなく「不同意わいせつ」(性交渉があれば、「不同意性交等」)という別の罪が成立することになりますので、実際には16~17歳の児童に対して行った場合のみが児童買春となります。

児童買春の相手方となった児童は被害者といえるか

児童買春は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」という法律によって禁止されています。
同法は、「児童の権利を擁護すること」を目的としており(同法1条)、日本における児童全般を保護することを目的としているといえます。
そのため、児童買春の相手方となった児童を個別に保護しているわけではないため、厳密にいうと、児童買春の相手方となった児童は法律上の「被害者」とはいえないことになります。

児童買春を行った者から示談の申入れがあった場合

児童買春を行った者から示談の申入れがあった場合には、どのように対処すべきでしょうか。
まず、法律上の被害者ではないとしても、児童の無知に乗じて買春行為を行ったといえるでしょうから、不法行為にはあたるといえます。
また、児童の保護者からすれば、親の保護下にある児童の身体を侵害したといえるでしょうから、親としてもその責任を児童買春を行った者に問うことは可能と考えるべきです。
そのため、「示談」という言い方が正しいかどうかは別として、賠償を受ける権利はあると考えることができます。
もっとも、児童買春の相手方となった児童の同意があることが前提となる犯罪ですので、賠償金はこの側面を考慮されて判断されることになります。仮に、児童の同意がなければ「不同意わいせつ罪」や「不同意性交等罪」となります。

示談する場合のメリット、デメリット

示談する場合のメリットとしては、①早期に金銭賠償を受けられること、②条件を付けることができることが挙げられます。
相手方に金銭賠償を求める場合、損害賠償請求訴訟を提起する必要がありますが、民事裁判は時間がかなりかかる上、損害の発生と損害額などの立証を訴えた側がする必要があり、労力もかなりかかります。
特に、児童買春の相手方となった児童の親が訴える場合、そもそも損害が発生しているといえるのかも問題となるため、立証活動は弁護士に依頼して行うことになり、費用もかかります。
示談であれば、そういった裁判を行う前に金銭賠償を受けることができるため、立証責任も発生せず、早期に金銭賠償を受けることができます。
また、民事裁判の判決では、「○○円を支払え」という内容のみが記載されるため、接触を禁止したり、口外を禁止したりといった条件を付けることができません。
今後、子どもに接触してほしくない場合など、安心を得るためには、条件を付けられる示談を選ぶことにメリットがあります。

示談する場合のデメリットとしては、児童買春をした大人が罪に問われなくなったり、刑罰が軽くなる可能性があることが挙げられます。
児童買春の相手方となった児童は、上述のとおり、法律上の被害者とはいえませんが、それでも実際に対象となった児童や親が許していたり、賠償を受け取っていたりすることは、有利な事情として考慮されます。
必ず不起訴になったり、刑罰が軽くなったりするということはありませんが、そういったこともありうるということは考慮に入れておくべきです。

児童買春の相手方となった児童の処分

児童買春の相手方となった児童については、罪に問われることはありませんが、補導の対象となったり、場合によっては、少年審判を受けることになる場合があります。
何件も児童買春の相手方となっていたりする場合には、虞犯少年として、少年審判を受け、少年院送致となる可能性もあります。
犯罪となっていないからといって何もしないのではなく、警察の捜査や家庭裁判所の調査を受けることになった場合には、弁護士に早期に相談するのがよいでしょう。

未成年の娘が知らない大人と性行為をしたことが発覚したら弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください

2025-04-04
いじめ

各都道府県には「青少年保護育成条例」や「青少年健全育成条例」といった名前の条例があり、真剣な交際関係にない状態で18歳未満の青少年と18歳以上の者が性的な行為をすることを禁止しています。

2023年の刑法改正で不同意性交等罪となる事件の幅が広くなりましたが、法改正前の事件が明らかになることもまだあるでしょうし、改正後でも被害者が16歳以上であれば各都道府県の青少年保護育成条例等の対象となります。

今回は、各都道府県の青少年保護育成条例等の違反になった事例を参考にして解説します。

1 参考事件

愛知県内に住むAとBの夫婦には、高校1年生で16歳の娘Cがいました。高校入学をきっかけに携帯電話を買い与えたのですが、携帯電話にアクセス制限を付けていなかったため、各種出会い系サイトやアダルトサイトにアクセスできる状態でした。ある時、高校生の娘Cが家から出かけることが多くなり、あまり勉強もしていないことが多くなりました。Cの1学期の期末テストの成績も悪かったので、AとB夫婦は、Cの夏休み中の行動には緊張感をもって注視することにしました。

Cには夏休みが半分を過ぎても勉強をしている様子は無く、携帯電話をいじっては、外に出て行くような状況でした。そこで、AとBの夫婦は、Cに対して携帯電話を見せるように言いました。Cは嫌がりましたが、AとBが「見せないなら携帯電話を解約する」と言うと、CはAとBに背を向けて何やら高速で指を動かしている様子でした。AとBは何とかCから携帯電話を取り上げ、Cの携帯電話の中身を見てみると、出会い系サイトにアクセスしている様子があり、LINEを見てみると複数の男性とのやり取りが残っていました。メッセージを始めてすぐに途切れている男性もいたようですが、メッセージが続いている男性Dとのメッセージを見てみると、性的なやり取りの内容が具体的に書いてありました。AとBがCを問い詰めると、Cはその男性Dと交際等をすることもなく複数回にわたって性行為をしていたということでした。そのため、AとBは最寄りの警察署に相談に行きました。

AとBとCは、LINEメッセージの内容を確認した警察官から、LINEメッセージ上で性行為を行った日や場所が比較的明らかな事件について被害届を出すように言われました。被害届を出してから1か月後、Dは逮捕されました。

AとBは、逮捕されたDの弁護人から、事件として立件されている性行為をDが認めた上で示談をする提案を受けましたが、示談金は10万円と納得のできない金額でした。AとBは、示談をするべきかの検討と、示談をする場合の妥当な示談金の検討のため、弁護士に相談しました。

(この参考事件はフィクションです。)

2 法律解説

【条文】愛知県青少年保護育成条例

(いん行、わいせつ行為の禁止)

第14条第1項

何人も、青少年に対して、いん行又はわいせつ行為をしてはならない。

第29条第1項 第14条第1項の規定に違反した者は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する

いん行又はわいせつ行為というのは、簡単に言えば単に自分の性欲を満たす目的での性行為を言います。上記のような事件で特に脅迫や暴力、拒否する間もなく性行為を行ったような状況がない場合だと、青少年保護育成条例違反が成立することになります。いん行の対象となった18歳未満の者は、一般的には被害者として扱われます。法定刑としては、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金と比較的軽くはなっています。実際、特に前科がない者が被害者と示談等をしなかった場合、多くは略式罰金刑となります。

3 弁護士による被害者支援

本件では、通信履歴とCの証言などから性行為の事実は明らかになっていること、及び加害者のDもAとBに対して示談を申し入れていることから、「性行為そのものがあったかどうか」といった問題点が発生することはないでしょう。

しかし、弁護人を通して提案される示談の内容が被害者側にとって納得いかないものになる可能性が高く、「妥当な条件が分からない」まま示談を受け入れてしまうと、納得のいく賠償が受けられなくなる可能性が高くなってしまいます。

そのような事態を防ぐために、弁護士が被害者側からの依頼を受けた場合、まずは被害者側の方の心情に寄り添って事実を確認しつつ、妥当な条件について検討いたします。そして、実際に加害者側の弁護士と交渉をし、妥当かつ被害者の方の意向が満たされるような条件に近付くように尽力いたします。場合によっては加害者側の弁護士から有利な情報を引き出して交渉していきます。

本件のように複数の性行為が行われた可能性は高いものの捜査機関の証拠収集上の都合によって1件の事件のみが立件されているような場合、加害者に特に前科が無ければ略式罰金刑で刑事事件が終結する可能性も非常に高いです。それを良いことにしているのかは不明ですが、明らかに低額な損害賠償金で示談を請求をしてくる加害者側弁護士もおります。そうなってしまうと、被害者側の方としては非常に心情を害されるとともに、妥当な条件での示談も実現しなくなる可能性もあります。納得のいく条件で示談をする、あるいは示談をするかしないかについて適確なアドバイスを受けるために、刑事事件の加害者側弁護の経験も豊富で、被害者弁護の技術にも優れている弁護士のサポートは役に立つはずです。

4 最後に

娘様が知らない大人と性行為をすることで、青少年保護育成条例違反の被害に遭われた方、警察や加害者側弁護士に対してどう対応したらよいか迷っている方、自分で事件の対応をするのがつらい方、示談をするなら納得いく条件で示談をしたい方、そもそも示談をすることが良いのかどうか分からないという方は、ぜひ一度被害者弁護を扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください

一度被害者弁護を扱う弁護士に相談をすることにより、納得のいく解決の方向性が見えて来るはずです。

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