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子どもが学校で盗撮被害に遭ってしまったら保護者としてどう対応すればいい? 弁護士が解説します

2026-01-28

子どもが学校で盗撮被害に遭ってしまったら

学校

通学先で子どもが同級生からの盗撮被害に遭ってしまった場合,保護者としてはどのような対応をとるべきでしょうか。少年事件における手続の流れにも触れながら,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

参考事例

高校2年生のAさんが通う学校の女子トイレ内で,スマートフォンが置かれるという事件が起きました。学校側が警察に通報して捜査が行われた結果,スマートフォンを置いたのはAさんの同級生であるBさんであること,押収されたスマートフォンには女子トイレの個室にいるAさんの姿が映っていたことが発覚しました。
(この参考事例はフィクションです)

参考事例の解説

盗撮行為はこれまで,各自治体が定めている迷惑行為防止条例によって処罰されてきました。令和5年からは新たに法律が施行され,いわゆる性的姿態等撮影罪として処罰されるようになりました。
参考事例におけるBさんは,女子トイレの個室内でスマートフォンによる撮影を行っているため,「人の性的な部位」を撮影したことになり,性的姿態等撮影罪が成立します。性的姿態等撮影罪の法定刑は「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」になります(性的姿態等撮影処罰法2条1項1号イ)。性的姿態等撮影罪の詳細な解説については,こちらの記事もご参照ください。

子どもが盗撮被害に遭ってしまったら

参考事例のAさんのように,子どもが通学先で盗撮被害に遭ってしまった場合,保護者の立場として何かできることはあるでしょうか。
一つは,加害者であるBさんに対し,厳重な処分を求める旨を捜査機関に伝えることです。被害者であるAさんが未成年者の場合,当事者であるAさんはもちろん,保護者の方も警察官から話を聞かれることになります。その際に,保護者の立場から,加害者への厳重な処分を求めることができます。なお,加害者であるBさんは20歳に満たない高校生であるため,原則的には家庭裁判所で保護処分を言い渡されることになります。
もう一つは,加害者であるBさんに対して損害賠償を求めることです。犯罪被害に遭った場合は,民法に定める不法行為として,損害賠償請求を行うという選択肢もあります。損害賠償を請求するにあたっては,民事訴訟を提起することもできますし,当事者間で交渉のうえ,示談や和解で解決することもあります。

加害者側からの示談交渉

刑事事件を起こした加害者側が弁護士に依頼した場合,示談締結のために加害者側の弁護士から連絡がくる場合があります。加害者側の弁護士から提示された内容に納得ができるのであれば,示談を締結することになります。
加害者側が弁護士をつける場合,私選と国選の2通りの選択肢があります。加害者側が個別に弁護士と契約する私選の場合は,依頼をした時点から弁護士が弁護活動を行います。これに対して国選の場合は,加害者が逮捕され,その後も身体拘束が継続する勾留の決定がされたという条件が追加されます。
20歳未満の加害者が観護措置決定により少年鑑別所に送られた場合は,家庭裁判所に事件の管轄が移った後も,加害者側は国選付添人という形で弁護士をつけることができます。

加害者にアクセスがとれない場合は弁護士に相談を

加害者が勾留されず,少年鑑別所にも送られなかった場合は,私選として弁護士をつけるかどうかは加害者側の判断になります。もっとも,勾留や観護措置の決定がされなかった場合に,私選として弁護士を依頼できることを加害者側が知らないということも往々にしてあります。とりわけ,加害者が未成年者の場合,成人の場合と比較して逮捕・勾留がされにくい面があり,家庭裁判所での処分が決まるまで,加害者側に一度も弁護士がつかないということも少なくありません。
加害者側と面識がある場合は当事者同士で交渉を行う余地もありますが,加害者側の連絡先が分からない場合や,そもそも面識すらない場合には,加害者へのアクセス自体が困難な場合もあります。

このようなケースでは,被害者側でも弁護士に依頼をすることで,迅速・円滑な損害賠償請求につなげることが期待できます。被害者側で弁護士に依頼している場合,警察や検察を通じて,弁護士が加害者側の連絡先を確認することができます。既に加害者側に弁護士がついている場合でも,こちらも弁護士を窓口とすることで,より納得のいく交渉を行えるというメリットもあります。

弁護士法人あいち刑事事件総合事務所では,これまで刑事事件・少年事件を多数取り扱ってきた経験を活かし,犯罪被害に遭われた方の示談交渉を支援します。子どもが犯罪被害に遭ってしまった保護者の方は,まずは弊所までご相談ください。弁護士による初回の相談は無料で実施しております。

SNSによって知り合った相手から子どもが犯罪被害に遭ってしまったらどのように対応すればいい?

2026-01-14

SNSによって知り合った相手から子どもが被害に遭ってしまったら

スマートフォン エラー

SNSを介して知り合った見知らぬ相手から,子どもが犯罪被害に遭ってしまった場合,保護者としてどのような対応をとるべきかについて,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

参考事例

Aさんには,中学2年生になる娘のBさんがいます。ある日,AさんはBさんから「SNSを通じて知り合った成人男性のCさんと会った際に,断りきれずに性行為に応じてしまった」と相談を受けました。
(この参考事例はフィクションです)

参考事例の解説

近年は小中学生でも,スマートフォンを持つのが当たり前のようになってきました。SNSを利用することで多種多様なコミュニケーションがとれるようになった反面,未成年者が犯罪被害に遭うリスクも相対的に高くなっています。参考事例におけるBさんは,SNSを通じて知り合った相手から,不同意性交等の被害に遭っています。
成人男性であるCさんからの求めで断りきれずに性行為に応じているため,「同意しない意思を形成し,表明し若しくは全うすることが困難な状態(刑法177条1項)」であった可能性が高く,不同意性交等罪が成立すると考えられます。Bさんが中学2年生であるため,CさんがBさんより5歳以上年上である場合は,性行為のみでも不同意性交等罪が成立します(刑法177条3項)。不同意性交等罪の詳細な解説については,こちらの記事もご参照ください。

子どもが犯罪被害に遭ってしまったら

参考事例のBさんのように,子どもがSNSを通じた犯罪被害に遭ってしまった場合,保護者としてどのような対応をとるべきでしょうか。まず考えられることは,警察に被害届を提出することです。
被害届が受理されると,刑事事件として捜査が始まります。取調べ等を通じて証拠の収集が進んでいき,最終的に加害者の刑事処分は検察官によって決定されます。参考事例のCさんに不同意性交等罪が成立する場合,その法定刑は「5年以上の有期拘禁刑に処する」ため,不起訴処分とならない場合は,刑事裁判が開かれることになります。
犯罪被害に遭うことは,民法上の不法行為にも該当するため,刑事処罰とは別に損害賠償を求めるという選択肢も考えられます。この場合,加害者側と交渉して示談を成立させるか,加害者に対して民事訴訟を提起することになります。なお,示談を成立させて加害者への刑事処罰は求めないこともありますが,刑事処罰を求めることと損害賠償を請求することは二者択一ではないため,両方を求めることも可能です。

子どもの犯罪被害は弁護士に相談を

子どもが犯罪被害に遭ってしまった場合,警察への被害届の提出や加害者側との民事的な交渉は,保護者の方が個人で行うことも可能です。もっとも,これらの対応を個人で行うのは容易ではありません。
例えば,被害届の提出にあたっては,受理がされやすいように証拠を保全しておく必要がありますが,どのような証拠が重要かを個人で判断するのは簡単なことではありません。また,被害者として警察や検察の聴取を受けるにあたり,話すべきポイントを押さえておく必要もあります。聴取されるのが未成年者の場合は,捜査機関にうまく伝えられないことも多いため,事前の準備・対応はいっそう重要になります。
損害賠償の請求に関しても,加害者側についた弁護士との交渉を単独で行う必要があります。加害者が逮捕されていない等の理由で弁護士がついていない場合には,そもそも交渉を開始できないおそれもあります。
このような場合,被害者側からも弁護士をつけることによって,手続を不安なく円滑に進めていくことが期待できます。弁護士に依頼をすることで,被害届を提出する際に準備すべき証拠や,捜査機関からの聴取にあたって話すべきポイントについて適切な助言を得ることができます。参考事例のBさんのように,加害者が刑事裁判になる可能性が高い場合は,被害者参加という手続を行ううえでも,弁護士からのサポートが得られます。
損害賠償の請求についても,被害者側にも弁護士がつくことで,より納得のいく交渉が期待できます。参考事例のように,加害者が見知らぬ相手であっても,警察や検察を通じて加害者の連絡先を弁護士が聞くことも可能です。
弁護士法人あいち刑事事件総合事務所では,刑事事件を専門的に取り扱ってきた経験を活かし,被害に遭われた方を支援します。子どもが犯罪被害に遭ってしまった保護者の方は,まずは弊所までご相談ください。弁護士による初回の相談は,無料で実施しております。
詳しくはこちらご参照ください。

『京都新聞DIGITAL』にコメントが掲載されました

2026-01-07

『京都新聞DIGITAL』にコメントが掲載されました

新聞

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部所属の山本弁護士(京都弁護士会所属)が「バイトテロ」について『京都新聞DIGITAL』の取材を受けました。
記事内ではバイトテロにより成立するおそれのある犯罪や、いかにバイトテロを防ぐかなどについてコメントしています。

山本弁護士によるコメントは『京都新聞DIGITAL』12月29日配信の『「悪評一瞬で広まる」京都発の有名ラーメンチェーンで「バイトテロ」 同業者は警戒「落城3秒の時代」』にて掲載されています。

山本弁護士が取材を受けた『京都新聞DIGITAL』の記事はこちらからご覧いただけます。
※プレミアムコンテンツ該当記事です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所はその名のとおり、刑事事件に精通した法律事務所です。
(事務所の所在地はこちらをご確認ください。)
犯罪被害に遭った場合にどのように対応すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
刑事事件に精通した弁護士によるサポートで納得する形で事件を解決に導ける可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では無料法律相談を行っていますので、お気軽にご相談ください。

無料法律相談のご予約は
050-5830-9572
https://higaisya-bengo.com/inquiry/
で受け付けています。

性犯罪被害者は刑事裁判の法廷でも保護されます

2025-12-25

性犯罪被害者は刑事裁判の法廷でも保護されます

悩み

性犯罪被害者は、刑事裁判の法廷で証言しなければならなくなることに恐怖を覚えることが多いです。
そのため、被害届を出さなかったり、起訴を断念して示談に応じたりすることがあります。
しかし、最近は法改正などもあり、性犯罪被害者が法廷で証言する負担が減りました。
最初の主尋問を、事前に録画した動画で対応することができるようになりました。

対象者

・不同意わいせつ、不同意性交等、監護者わいせつ及び監護者性交等、不同意わいせつ等致死傷、十六歳未満の者に対する面会要求等、わいせつ・結婚目的等略取及び誘拐、わいせつ・結婚目的人身売買、被略取者引渡し等、強盗・不同意性交等及び同致死の罪又はこれらの罪の未遂罪の被害者
・児童福祉法、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律の罪の被害者
・犯罪の性質、供述者の年齢、心身の状態、被告人との関係その他の事情により、更に公判準備又は公判期日において供述するときは精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認められる者

証拠提出方法

対象者の供述及びその状況を録音及び録画を同時に行う方法により記録した記録媒体を提出して行うことになります。
その供述がされた聴取の開始から終了に至るまでの間における供述及びその状況を記録したものに限られます。
供述者の年齢、心身の状態その他の特性に応じ、供述者の不安又は緊張を緩和することその他の供述者が十分な供述をするために必要な措置、供述者の年齢、心身の状態その他の特性に応じ、誘導をできる限り避けることその他の供述の内容に不当な影響を与えないようにするために必要な措置、が特に採られた情況の下にされたものであると認める場合であって、聴取に至るまでの情況その他の事情を考慮し相当と認めるときに、証拠とすることができます。

反対尋問

この場合において、裁判所は、その記録媒体を取り調べた後、訴訟関係人に対し、その供述者を証人として尋問する機会を与えなければなりません。
つまり、反対尋問の機会が設けられることになります。
加害者の弁護人から反対尋問を受けることになります。
しかし、法廷では被害者の名前等の個人情報は読み上げられません。
被害者を衝立で囲って加害者や傍聴人等から見られないようにされます。
もしくは、裁判所の別の部屋からリモートで参加して、やはり加害者や傍聴人等から見られないようにされます。

今後の刑事手続きについてご不安ならぜひご相談を

性犯罪に会われたら、今後の刑事手続きについて大きな不安を感じることが多いです。
加害者はきちんと逮捕・勾留されるのか、起訴されるのか、有罪になるのか、等について心配になります。
加害者から賠償はなされるのか、お金を受け取ったら刑事罰が小さくなるのか、等についても考えることが多いです。
同時に、被害者自身が、捜査で取調べを受けるのか、裁判となったら法廷に立たなければならないのか、個人情報やプライバシーが漏れてしまうのではないか、などについても大きな不安を感じることが多いです。
もしくはより積極的に、刑事裁判に被害者参加を希望し、被害者の想いを法廷で主張していきたいという人もいると思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、犯罪被害者支援に精通している弁護士が多数所属しております。
性犯罪被害者の方々のご不安に対して、一つ一つ丁寧にご説明いたします。
まずは気軽にご相談してください。
被害者の方だけでなく、ご家族も一緒に相談に来ていただけたら、一緒にご説明いたします。

子供が怪我をさせられた場合に親としてどう動くべきか

2025-10-30
子どもの被害

子供が怪我をして帰ってきたときに、親としてどういった動きをするべきなのか、様々なパターンに応じての対応を弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

中学生のA君が、顔に大きな痣を作って帰ってきました。
今朝学校に行く際には、そのような怪我がなかったため、お母さんはA君に話を聞くことにしました。

まずはしっかりと話を聞く

子供が怪我をして帰ってきたときには、まずしっかりと話を聞いてあげましょう。
話を聞くときは、矢継ぎ早に質問するのではなく、「その怪我はどうしたの?」という最初の質問以外は、子どもが話をしてくれるのを待ちましょう
あまりにも、親の方から質問をしてしまうと、子どもの記憶に影響してしまい、実際の事実とは異なる記憶に改ざんされてしまう可能性があります。
たとえば、「誰にやられたの?」と聞いてしまうと、自分で転倒してできた怪我だったとしても、誰かに殴られたと言ってしまうかもしれません。
また、誰かに殴られたりして怪我をしてしまっている場合には、なぜ殴られてしまったのかとても気になると思いますが、なんで殴られたのかについて根掘り葉掘り聞いてしまうと、自分のことを良く見せようとして相手のことだけを悪く言ってしまったり、逆に自分は全く悪くないのに、自分にも悪い部分があったのではないかと不安になり、きちんと事実を話せなくなってしまう可能性があります。
そのため、寄り添う姿勢をしっかりと見せつつ、気長に子供の話に耳を傾けるように気を付けましょう。

参考:https://www.nnvs.org/wp-content/themes/hanzaihigai/images/network/pdf/otonawbsaisyu.pdf

病院に連れて行く

ある程度話を聞いたら、病院に連れて行きましょう
顔面の怪我の場合には、脳などにも影響があることがありますので、念のため脳神経外科なども受診するといいでしょう。
また、他にも怪我をしている部分がないかもよく観察しましょう。
もし、誰かに怪我をさせられたということであれば、診断書を医師に作成してもらいましょう

学校内で怪我をしていた場合

学校内で怪我をしていた場合、誰かに怪我をさせられたということであれば、まずは学校に相談してみるのがよいでしょう。
一時的な喧嘩だったのか、いじめを受けているのかなどを学校に調査してもらいましょう。
そもそも、怪我をしていることを学校が把握していれば、学校の聴き取り調査が行われている可能性もありますので、学校に相談することにより、より詳細な状況が分かる可能性もあります。
しかし、学校によっては、きちんと調査してくれない場合があります。
そういった場合には、学校が公立校であれば、学校を管轄している市町村の教育委員会に相談することもできます。
特にいじめが疑われる場合には、教育委員会に相談することで第三者委員会が設置されるなど、より詳細な調査をしてもらえる可能性が出てきます。
一方、私立校の場合には、教育委員会の権限が及ばないため、原則として学校内で解決してもらうことになります。
そのため、私立校の場合には、学校に相談したにもかかわらず、加害者の子どもについても保護しようとして、きちんと調査が行われなかったり、お互いに悪い部分があったとして大事にはしないようにという圧力が学校側から加えられる事例も散見されます。
そのような場合には、弁護士に相談して、学校へ働きかけてもらうなどしていく必要が出てきます。

学校外で怪我をしていた場合

学校外で怪我をしていた場合、学校に通っている生徒から怪我をさせられたのか、全く関係のない人から怪我をさせられたのかによって対応が異なります。
まず、学校に通っている生徒から怪我をさせられた場合には、学校内で怪我をしていた場合と同様にまずは学校に相談しましょう。
全く関係のない人から怪我をさせられた場合には、すぐに付近の防犯カメラなどで犯人を特定する必要が出てくるため、近くの警察署に相談しましょう。(大阪府警察の場合https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/kodomo_jyosei/20578.html
警察署に行く際に、診断書をすでに取得している場合には、診断書も一緒に提出して、被害届を出しましょう。
警察が被害届を受理してくれたら、捜査が開始されますので、捜査の結果などを知らせてもらえるように警察にお願いしておきましょう。
警察が捜査をするにあたっては、警察から子供に対して、どういった状況だったのかを詳しく聞かれたり、再現をさせられたりします。
子供が一人で対応することが不安という場合には、保護者の立会いを認めてもらったり、事前に弁護士と契約をして弁護士に付添や弁護士に対して子供がしゃべってくれた内容を弁護士がまとめた書面を警察に提出することができます。
犯人が特定されたら、基本的に犯人を特定したという連絡が警察から入ります。

民事事件と刑事事件

警察が犯人を特定した場合には、その犯人は刑罰を受けるか否かを決める手続に乗せられます。この手続を刑事事件手続といいます。
刑事事件手続に関しては、被害者としては捜査に必要とされる範囲で協力を求められますが、それ以外では基本的に蚊帳の外に置かれてしまいます。
犯人がどのような処分を受けることになったのかについては、「被害者通知制度」などを通じて知ることができます。
また、犯人の刑事裁判に参加して意見を述べたり犯人に質問したりすることも一部の事件では可能です(被害者参加制度)。
被害者参加制度を利用するにあたっては、弁護士に依頼して、弁護士が代わりに質問したり、意見を述べたりすることもできます
このような犯人に刑罰を与えるか否かを決める手続とは別に、直接犯人に治療費や慰謝料など金銭を請求することもできます。
このことを損害賠償請求といい、民事事件と言われます。
民事事件の場合には、直接相手との話し合いを行う「任意交渉」裁判を通じて強制的に犯人に金銭賠償を求める「民事裁判手続」に大別できます。
いずれにしても、犯人と対峙することになりますので、弁護士を代理人として選任して、弁護士に窓口となってもらって交渉等をしていきましょう。
このように刑事事件と民事事件は別の手続ですが、刑事事件の手続の中で犯人に対して損害賠償を請求することが出来る「損害賠償命令」の制度や刑事事件と民事事件の両方を話し合いで解決する「示談という手続もあります。

分からないことがあれば弁護士に相談を

このように、子どもが怪我をして帰ってきた場合には、様々なことを考えないといけません。
子どもの話を聞いて、今後の対応をどうするかとても不安になることでしょう。
そういったときには、弁護士に相談しましょう。
弁護士は、法律的な解決だけでなく、話し合いでの解決やご家族のためになる解決を一緒になって考えてくれます。
どのような対応が考えられるのか、それぞれの対応についてのメリットやデメリットなど弁護士に相談することで、今後どのような対応をとればいいのかについても明確になります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

子供が被害者になったときに親として出来ること

2025-10-16
子どもの被害

自分の子供が犯罪の被害者になったときに、親としては、子供の被害について心配し、悲しみの気持ちや、激しい怒りの気持ちを覚えることになるかと思います。犯人を警察に捕まえてほしい、損害賠償金を支払わせたいなど、思うことは様々ですが、「何が出来るのか」、「何をすべきではないのか」と言ったことを理解していくことで、子供が犯罪の被害者になったときも冷静かつ的確に動くことが出来、結果的に親としての思いも実現できることになるでしょう。
今回は、子供が犯罪被害に遭ったときに親として出来ることは何か、逆にやってはいけないことは何かについて解説したいと思います。

1 親として出来ること 警察に被害を申告する。


まず真っ先に思い浮かぶのが、警察に通報する、被害届を出すなどして、警察に被害を申告することです。
可能な限りお子様を警察署に連れて行って、警察の方になるべく具体的に被害状況を説明できるようにしてください。
近年では、証拠が薄いとか、人員が足りないとか、警察沙汰にするほどのことでもないいうようなことを言って被害届を受け取らないような対応をする警察官は少なくなっていますが、それでも完全にゼロにはなっていないのが現状です。
何度も警察署に通う、お子様と話し合って言い分をまとめてみる、証拠となるようなものが無いかもう一度探してみる、といったことで、事件捜査が前に進んでいく可能性が高まります。

2 親として出来ること 被害弁償の請求をする


多くの犯罪行為は、民法上の不法行為にもあたり、被害があれば財産的損害や精神的損害等の賠償を請求できます
加害者の住所や氏名に関しても、警察署、検察庁に教えてもらうようにお願いすれば、教えてもらえる可能性があります。元々加害者が顔見知りであるような場合は、警察の捜査や裁判などで明らかになった事実を基に、裁判所に損害賠償請求訴訟を提起できます。
また、加害者の方から示談交渉を持ちかけられる場合もあります。納得のいく条件であれば示談をしてお金を支払ってもらっても良いと思います。

3 親として出来ること 精神的ダメージのケアを行う


自分の子供が犯罪の被害に遭った場合、やはり身体・財産のダメージだけでなく、精神的なダメージが出ることもあります。特に、未成年の子が被害に遭った等の場合、精神的ダメージは特に大きくなりますし、精神的ダメージの程度によっては被害に関する供述が出来ないような場合があります。
その場合、精神科の病院を探して通院させ、カウンセリング等を受けさせれば、精神的ダメージの緩和に繋がります。警察や検察の方に関しても被害者の心情には非常に配慮して取調べを行うことが多いです。また、筆者の経験上、事件の解決に向かって動いていくことが実感できると、精神的ダメージの回復に繋がっていくことがあります。

4 逆に、子供が被害にあったときに親としてやってはいけないこと


まず、親としてやってはいけないのは、無理に被害届を出そうとしたり、無理にお子様に被害事実を語らせようとすることです。既に被害に遭っているのに、自分の親に子のようなことをされては、二次被害となることがあります。あくまで、お子様の、処罰したいという気持ちがスタートであるべきです。
次にやってはいけないことは、加害者に対して直接会いに行って金銭を要求したり、殴り込みに行くようなことです。まっとうな金銭要求であれば特に犯罪にはなりませんが、恐喝との線引きは難しいです。殴り込みや暴行・傷害に関しては、やってはいけないことなのは常識なのですが、お子様が被害に遭ってしまえば、分かっていても犯罪にあたるような行為をやってしまうかもしれません。何より、警察に行く前に親だけで加害者のもとに直接向かうことで、警察が動くことを恐れて、加害者が逃げたり証拠隠滅をすることだってあります。基本的に、加害者のもとに自分だけで向かうメリットはありません

5 では、弁護士がいると何が出来るか


1に関しては、被害届を提出する場面に付き添う被害状況に関して分かりやすくまとめる法律的な問題点に関して検討をする警察の方と話し合うということをすることによって、被害届を受理しやすくすることが出来ます。警察の方々も、弁護士が付添であれば態度が変わることが多い(残念なことでもありますが)ですし、弁護士に対してであれば被害届受理に向けて何が足りないかなどを話しやすいです。
2については一般の方でも比較的分かりやすいのですが、裁判や交渉に関しては当然弁護士に任せる方が、スムーズに進みます。訴訟や交渉そのものだけでなく、特に相手方が被害者の方と面識がない場合、被害者本人よりも被害者の依頼した弁護士のほうが、加害者の連絡先を教えてもらいやすいです(弁護士は守秘義務を負う職業のため)。示談を持ち掛けられている場合、妥当な条件であるのかどうかのアドバイスも出来ますし、代理人として交渉すれば、より良い条件での示談が出来ることもあります。
3に関しては、精神科クリニックに行ったほうがよいか、どこに行けばよいかアドバイスが出来るほか、弁護士から警察や検察に対して、被害者の心情にさらに寄り添った取調べをするように申し入れをすることも出来ます。筆者の申入れによって、未成年の被害者の取調べに母親が同席することが出来るようになったこともあります。
4に関しては、弁護士に依頼をいただければ、基本的に親御様が交渉によって責任を負うことは無くなりますし、それぞれの事案にあった解決が出来るようになります。色々な加害事例や被害事例を見ている弁護士に関しては、被害に遭った子供に対してどう接するのがよいのかも理解していることが多いです。基本的に弁護士であれば、証拠隠滅や逃亡などをされないようにすべき準備もよく理解してます。

6 子供が被害に会った時はぜひ弁護士にご相談ください


ここまで、子供が被害に会ったときに出来ることやすべきでないことを紹介しましたが、あくまで一般的な話に過ぎません。犯人との関係値や、事案の性質など、出来ること、やるべきでないことは様々になります。
一度弁護士にご相談いただければ、より有効なアドバイスが出来ます。
子供が被害に遭ってお困りの親御様は、ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にお電話下さい。

被害者参加と刑罰への影響

2025-09-01
刑事裁判、被害者参加

犯罪被害に遭われた方にとって、加害者の量刑がどうなるか、というのは非常に大きな関心事になるかと思います。特に、大きな怪我をした事件や、被害者の方が亡くなってしまったような事件で、罰金や執行猶予の判決になるようなことになると、被害者やご遺族の方からしたら納得がいかないと思います。
そこで、被害者側にとって何とかならないか、被害者参加によって加害者にできるだけ重い処分を与えることができないか、が気になるところだと思います。今回は、被害者参加によって量刑にどのような影響があるのか解説していきたいと思います。

1 参考事例

名古屋市内に住むAさんは、ある日、歩道を歩いていたときに、ハンドル操作を誤ったBの自動車が突っ込んできて衝突し、そのまま死亡しました。
Aさんの遺族であるCさんは、なんとかBに厳しい判決が下るようにできないか考えました。被害者参加制度などを使ったら果たしてそうなるのか、法律の専門家などではないので分かりませんでした。Cさんは、被害者参加制度などの利用を検討するため、弁護士に相談することにしました。

(この参考事件はフィクションです。)

2 法律上の問題点

上記事例について、過失運転致死罪に当たるのは間違いないでしょう。そのため、被害者参加の出来る事件に当たります。
また、Cさんは、とりあえずここでは被害者参加が出来る資格があるとします。そのため、被害者参加が出来ること自体には問題がありません。
しかし、被害者参加の効果を裁判上どのように考慮していくのかについては、以下のような規定があり、被害者参加人のした事実又は法律の適用についての意見陳述は証拠とはならないと定められております。

刑事訴訟法
第316条の38
第1項
裁判所は、被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から、事実又は法律の適用について意見を陳述することの申出がある場合において、審理の状況、申出をした者の数その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、公判期日において、第二百九十三条第一項の規定による検察官の意見の陳述の後に、訴因として特定された事実の範囲内で、申出をした者がその意見を陳述することを許すものとする。

第4項
第1項の規定による陳述は、証拠とはならないものとする。

そのため、被害者の方が上記の意見陳述をしたとしても、裁判の結果については少なくと大きく変わることはない、というのが刑事訴訟法上の扱いであると言えます。

3 どのように弁護活動をしていくのか

それでは、被害者参加によって量刑を変えていこうと考えた場合、どのような活動をしていけば良いのでしょうか?
一つは、まず検察官に働きかけを行うことです。被害者参加における検察官の活動については、このような規定があります。
(一応、起訴までこぎつけたことを前提とします。)

刑事訴訟法
第316条の35
被害者参加人又はその委託を受けた弁護士は、検察官に対し、当該被告事件についてのこの法律の規定による検察官の権限の行使に関し、意見を述べることができる。この場合において、検察官は、当該権限を行使し又は行使しないこととしたときは、必要に応じ、当該意見を述べた者に対し、その理由を説明しなければならない。

この規定については、証拠調べの請求だけでなく、論告や求刑といった量刑に直結する訴訟活動についても意見を述べることができます。そして、意見を述べた場合、当該訴訟活動を行った理由を被害者参加人やその弁護士に説明することになります。
基本的に多くの検察官は、被害者の意向になるべく沿うように活動しようとしますので、量刑についても被害者の意向に沿ったものにしてくれる可能性があります。
また、上記の通り意見陳述のみでは証拠にならないという規定があるので、被害者の処罰感情を証拠化してもらうことや、被告人質問についての方針などを検察官と話し合うようにすると、より良いでしょう。

さらに、量刑を決めるのは裁判官であり、心情に関する意見陳述や証人尋問・被告人質問などについても十分表現内容を検討する必要があります。そのような心情に至った具体的経緯がよく分かるように詳細に意見陳述を行うほか、意見陳述の時間を十分に確保させることも重要になってきます。さらに、表現についても、過激になりすぎたり過小になりすぎたりしないようにする必要が出てきます。
被害者御本人だけで参加すると、やはり公判の順序や、表現の内容や加減が難しくなるように思います。表現内容や、弁護士の有無によって十分な活動ができるかどうかには差が出るように思います。量刑や裁判長への印象が量刑に影響したのでは、とも思える事件もあるように思います。

4 まとめ

被害者参加での対応にお悩みの方は、一度弁護士にご相談ください。
御本人のみでも検察官が十分サポートしてくれますが、どうしても限界があるように見受けられます。弁護士がサポートすることで、納得のいく量刑判断が得られるかも知れません。
相談に関しては無料ですので、是非一度お気軽にご相談ください。

自社ブランドロゴを使用された場合について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

2025-08-10
検索

自社ブランドのロゴや商品名などを勝手に使用された場合には、どういったことができるでしょうか?全く同じとは言えないけれども自社ブランド商品と間違われるようなロゴを使用された場合も含めて、商標権侵害にあたるかを弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

商標権とは

自社ブランドのロゴや商品名については、商標を登録して商標権を得ることが考えられます。
商標権とは、登録されている商標を使用する商品または役務について、勝手に他者に登録商標を使用されない権利ということができます。
このことを法律的には、「登録商標を使用する権利を専有する」といいます。
また、商標権は、登録商標を使用する商品または役務を指定して設定されるため、指定した商品または役務とは全く異なる商品や役務に対してまで商標権が及ぶことはありません。

商標権侵害にあたる場合

商標権を持っている人又は会社(商標権者といいます)は、商標を登録してから10年間(更新することもできます)はその商標を使用することを独占することができます。
そのため、登録商標を使用することを商標権者が了承していないにもかかわらず、商標登録の際に指定した商品や役務と同一の商品や役務に登録商標を使用された場合には、商標権侵害にあたります。
また、登録商標を使用しているのが、指定した商品や役務と同一ではなかったとしても、「類似」の商品や役務にあたる場合には、侵害となります。

「類似」にあたるかどうかの判断

「類似」といえるかどうかの判断については、特許庁が「類似商品・役務審査基準」を公開しています。(https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/ruiji_kijun/index.html
この「類似基準」は、商標法第4条第1項第11号の規定に基づき、商標登録出願の指定商品又は指定役務が他人の商標登録の指定商品又は指定役務と類似関係にあるか否かを審査するにあたり、審査官の統一的基準として用いているものです。
また、裁判で商標の類似が争われた裁判例をもとに、裁判上での基準をまとめると、商標の類否は、「見た目」、「読み方、呼び方」、「意味」を全体的に考察し、更に、取引の実情を考慮して、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、出所の混同が生じるおそれがあるかによって決定されているとまとめることができます。

商標権侵害への救済手続

商標権侵害への救済手段として、①差止請求、②損害賠償請求、③不当利得返還請求、④信用回復措置請求、⑤刑事責任の追及をすることができます。(詳しくは特許庁のホームページをご覧ください https://www.jpo.go.jp/support/ipr/trademark-kyusai.html)
①~④については、侵害された商標権を有する会社が原告となり、訴訟を提起する必要があります。
一方、⑤刑事責任の追及に関しては、警察などの捜査機関に被害届の提出等、商標権侵害の事実を申告して、捜査を開始してもらう必要があります。
刑事責任を追及するためには、捜査機関に捜査をしてもらわないといけませんが、捜査を開始させるためには被害を受けた会社から被害を裏付ける証拠の提出を求められます。
そのため、①~④の民事訴訟を起こす場合と同様に、事前の準備が必要となります。

商標権を侵害された場合には

商標権を侵害された場合には、専門家に相談して、どういった手段が採れるのか、その手段を採るためにはどういった準備が必要なのかなどをしっかり検討しましょう。
特に、同一とはいえない商品等により侵害されたと考えている場合には、商標権侵害にあたる「類似」の商品等にあたるかどうかについて、専門的な判断が必要になります。
また、訴訟をする場合には、弁護士が代理人となるかならないかで結果は大きく変わってきます。
刑事責任を追及する場合でも、捜査機関にしっかりと捜査をしてもらい、侵害者を罪に問うてもらうために、事前の準備などが必要になってくるので、早めに専門家に相談しましょう。

少年事件の被害者配慮制度について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします

2025-07-23

犯罪被害に遭った場合、加害者が成人だと、被害者参加の対象事件が広く認められています。テレビなどでも、被害者参加人が量刑に関する意見を述べたり、裁判に参加しているような様子が報道されることも増えてきました。
それでは、加害者が少年の場合、被害者はどのような形で審判に参加出来るのでしょうか?

1 参考事件

名古屋市内に住むAさんは、会社の帰りに路上を歩いていると、見知らぬ者たちの集団に拉致され、路上で金品を奪われました。なんとか現場から逃げ出し、警察に駆け込んで、警察の懸命な捜査によって犯人たちは逮捕されました。犯人を逮捕した警察から、犯人は全員16歳未満の少年であったこと、少年の場合は家庭裁判所での審判になるので裁判などに参加することはできない、というようなことを言われました。
Aさんとしては、何とか審判に参加出来ないか、事件についての事情を知ることができないか、加害者が誰であるのか知ることができないのかと思い、弁護士に相談することにしました。

(この参考事件はフィクションです。)

2 少年審判で被害者が出来ること

上記事例については、年齢が全員16歳未満なので、基本的には刑事裁判が開かれることはなく、家庭裁判所での少年審判によって加害少年たちの処遇が決められます。
審判については、家庭裁判所において一切非公開で行われ、基本的に傍聴等は認められていませんが、以下のように少年審判では被害者配慮制度があり、重大事件などでは広く使われています。

⑴ 記録の閲覧・コピー
事件に関する記録を、閲覧してコピーをすることができます。弁護士が被害者の代理として閲覧する場合、ある程度幅広く閲覧許可が認められております。ただし、身上経歴を書いた供述調書や、社会記録といって少年の社会生活状況や鑑別所での鑑別結果を記録した書面に関しては、基本的に閲覧が認められません。

⑵ 意見聴取制度
審判廷で(加害少年がいる前で)裁判官に、審判廷外で裁判官に、審判廷外で調査官に、事件に関することや、処分に関する要望を聞いていただけます。意見を言ったからといって大きく処分が変わることはないです。
調査官の方に意見を聞いて頂くのが予定としては一番調整しやすいです。調査官による意見聴取に関しては、丁寧に時間をかけて意見を聞いて頂けることが多いです。

⑶ 少年審判の傍聴
故意の犯罪によって被害者を殺傷するような事件の場合に認められます。ただし、傷害した場合にあっては、生命に重大な危険を生じさせた場合に限ります。
上記の場合だと、強盗に近い態様で暴行を加えているので、傷害の結果があれば傍聴が認められる可能性はあります。

⑷ 審判状況の説明
家庭裁判所から、審判の様子がどうであったか説明を受けることができます。審判の様子を記した書面の交付を受けることが多いです。
記載としては、認否から、事件に関する供述、質問に対する答えなど、具体的です。書面には、正当な理由なく第三者に漏えいしないように注意書きが書いてあります。

⑸ 結果の通知
審判の処分結果や、少年の氏名住所等を家庭裁判所から教えてもらうことができます。規定条文では、氏名住所などを教えて良いかどうかについて制限がありますが、基本的に民事裁判等の目的があれば教えてもらえることが多いです。

⑹ 処遇に関する通知
保護観察であれば、どこの保護観察所が管轄なのか、少年院送致であれば、退院予定日がいつであるのか、処遇を受けている様子はどうであるのか、などの通知を受けることができます。

3 少年審判の被害者配慮制度の活用

上記のように、傍聴が認められないような場合でも、詳細に事件の記録を見たり、審判の様子に関して説明や通知を受けることができます。損害賠償請求を後に行うことを考えても、被害者配慮制度は活用できる制度です。
被害者やその遺族等が自分で被害者配慮制度の利用を申し出ることもできます。
しかし、被害者配慮制度の利用にあたっては、煩雑な申し込み手続きをしなければなりません。また、家庭裁判所のコピー機で一枚一枚記録をコピーするのも非常に時間がかかります。
何より、早い段階から弁護士が関与し、少年事件の記録を検討し始めた方が民事訴訟が上手くいく確率が上がりますし、そもそもいつどのタイミングでどういう手続きが取れるのか、一般の方にはほとんど分からないことが多いです。
制度上、被害者の方本人でも欲しい情報が得られる可能性は高いですが、事件対応をトータルで考えるとやはり弁護士が早くから関与した方がよい結果に繋がりやすいと言えます。

4 まとめ

少年事件の被害者配慮制度については、一度弁護士にご相談ください。
弁護士でなくても制度の利用そのものはできますが、まだまだ利用のための手続が煩雑ですし、事件解決をトータルに考えれば弁護士が入っていた方が安心できるはずです。
相談に関しては無料ですので、是非一度お気軽にご相談ください。

被害者参加は何人でもできるのかについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします

2025-06-11
刑事裁判

ニュースなどを見ると、被害者が法廷で被告人に質問をしたり、意見を述べたり、場合によっては代理人の弁護士と記者会見をするなどしているので、刑事裁判に被害者が参加できることがあることは一般の方にも大きく知られているのではないかと思います。刑事事件の経験が豊富な弊所でも、被害者参加が行われる事件を扱っております。
今回は、実際に被害者参加が出来る人数について説明をしたいと思います。

1 参考事件

愛知県内に住む45歳のAさんは、名古屋市内で歩道を歩いて進行中、いきなり自動車が猛スピードで突っ込んできて衝突され、死亡しました。
その後、数か月経って自動車の運転者Bは過失運転致死罪で起訴されました。Bとしては、過失の事実や衝突、傷害、死亡の事実は争わないということでした。
Aさんの主な遺族は、妻、子供3人、父、母です。できれば全員が被害者参加で法廷に立ち、Bさんを厳罰に処していくよう求めたいと考えました。

2 法律解説

本件については、まず過失運転致死罪で起訴されており、有罪判決が出ることは間違いないでしょう。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
(過失運転致死傷)第5条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

危険運転致死罪に当たるかどうかは、ひとまず考えないことにします。
被害者参加が出来るかどうかは、刑事訴訟法に規定があります。

刑事訴訟法
第316条の33第1項
裁判所は、次に掲げる罪に係る被告事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から、被告事件の手続への参加の申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、犯罪の性質、被告人との関係その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、決定で、当該被害者等又は当該被害者の法定代理人の被告事件の手続への参加を許すものとする。
四 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(平成二十五年法律第八十六号)第四条、第五条又は第六条第三項若しくは第四項の罪

まず、被害者参加が出来ることは法律で正面から規定されています。なお、Aさんの遺族は、ここでは「被害者等」に当たります。
被害者等とは、被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいいます。

3 対処法・弁護士のサポート

上記法令から見れば、基本的に一度の公判期日に参加出来る被害者参加人の数は規定されておらず、犯罪の性質などから「相当」といえるかどうかという点から裁判長が判断することになります。妻、息子一人であれば比較的容易に参加が認められそうです。ただし、それ以上の人数を参加させようと考えた場合、予定などを合わせる関係で訴訟も非常に複雑になりますから、全員の被害者参加を許可しない可能性もあります。
しかし、裁判所としては可能な限り被害者参加を希望する人の参加を許可しようとします。そのため、事件の性質や、訴訟が複雑にはならないことを検察官、裁判官に主張していくことにより、Aさんの遺族に関していえば全員が参加出来る可能性もあります。
遺族がどれだけ参加するか、どれだけ気持ちを主張していくかが重要となりますので、刑事事件を主に扱い、被害者参加の状況も多く見てきた弁護士に一度相談をすることをお勧めします。

4 最後に

以上、自動車死亡事故における被害者参加人の人数について簡単に紹介させて頂きました。
被害者参加事件で、可能な限り満足いく裁判にしたい、とお考えの方は、弁護士に相談することでその実現に近付くかもしれません。
交通死亡事故の被害者遺族となってしまってお悩みの方は、一度あいち刑事事件総合法律事務所にお電話ください。

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