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捜査開始の依頼
犯罪被害に遭われて心身ともに大きな傷を負い、動揺している中、事件のことを思い出すのは大変辛いことかと思います。しかし、犯人を処罰するには、警察へ事件発生を通報し、警察に事件捜査をしてもらう必要があります。
通報方法としては、110番通報や被害の届け出(被害届)、告訴・告発があります。
- 被害届
犯罪被害者等の方が捜査機関に対して被害事実を申告する届出 - 告訴
犯罪被害者等の方が捜査機関に対して被害事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示 - 告発
犯罪被害者以外の方が捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示
被害届
被害届の場合、警察で作成してくれるため、口頭でも構いません。
通報する際、「何時」「どこで」「どのような被害に遭ったのか」を伝えることになります。犯人が分からなくても構いません。
事件発生後直ぐに警察へ通報すれば、警察は迅速に対応してくれます。
しかし、何らかの事情で被害申告が遅れると、警察は本当に被害があったのかを疑って対応するのが一般的ですので、対応が遅れる傾向にあります。
警察に迅速に対応してもらうためには、なぜ被害申告が遅れたのか、警察が納得する説明をする必要があります。
弁護士に相談すれば、どのように警察に説明すれば良いのかの助言が得られ、事件の早期解決につながります。
告訴
一定の犯罪において犯人を処罰するためには、被害者の方の告訴が必要です(親告罪)。
名誉毀損罪などの親告罪では、犯人を知った日から6か月以内に告訴しなければ、告訴をする権利が失われ、犯人の処罰が不可能となります。犯人を処罰してほしい意思がある場合には、早期に告訴をする必要があります。
告訴は口頭でも可能ですが、実際には書面(告訴状)の作成が求められます。
警察は告訴を受理したら事件を捜査する義務が生じるため、告訴受理に慎重な傾向にあります。警察が告訴を取り扱ってくれるよう、告訴の際に証拠関係を添付すると効果的です。
弁護士に相談すれば、証拠関係を精査して、受理してもらえる告訴状の作成の助言が得られます。
証拠収集・証拠保全
- 事件発生後、被害に遭ったことを裏付ける証拠(例えば、着衣・血痕、傷痕の写真、診断書等)の早期確保が、今後の捜査の進展と大きく関わってきます。
例えば、傷害事件であれば診断書がなければ捜査を開始してくれない場合もあります。被害を受けた場合には早期に病院の診察を受けておくことが重要です。
※詳しくは、「犯人を見つけて逮捕してほしい」へ
- 診断書に要する費用に対して、一定の要件を満たす方は公費支出も行われます。
※詳しくは、「公的補償制度を利用したい」へ
- 性犯罪被害に遭われた場合には、犯人逮捕につながる証拠保全だけでなく、性感染症の予防のためにも早期に産婦人科を受診してください。仮に妊娠をしてしまっている場合でも早い段階であれば堕胎を行うこともできます。
どのような形で証拠保全・確保を行えばいいか分からない場合は、弁護士が必要に応じて被害者へ指示します。
捜査開始前であっても、早期に弁護士へ相談しましょう。
他の各関係機関との連携
犯罪被害に遭われた際、身体的外傷やその可能性があるため、適切な医療機関を受診することが大事です。後に診断書が必要な場合にも役立ちます。
心身ともに大きな傷を負っている中で、警察への相談や世間からの偏見により、更に傷が深くなることがあります。
PTSDなどの精神障害を負ってしまうこともありますので、精神科や心療内科などを受診して心のケアをすることも必要です。
犯罪被害者支援に詳しい弁護士であれば、適切な医療機関を紹介してくれます。
ストーカー被害やDV(ドメスティックバイオレンス)被害、児童虐待の場合は、早期に被害者の方の身体の安全を確保しなければ、生命の危険に晒されるおそれがあります。
弁護士に相談すれば、適切な機関へ相談・通告をしてくれるため、更なる被害を防ぐこともできます。
※詳しくは、「犯人から守ってほしい」「事件別」へ
損害賠償請求
犯罪被害に遭われた場合は、加害者に対して犯罪によって負った損害を賠償するように請求することができます。
加害者に対して損害賠償を請求する方法としては、任意交渉により示談・和解を目指す方法のほか、民事訴訟を提起する、損害賠償命令制度を利用するなどの方法があります。
※詳しくは「話し合いで解決したい(示談・和解で解決したい)」、「犯人にお金(損害賠償)を請求したい」へ
また、犯罪被害給付制度など公的な補償制度によって被害者の方などに給付金が支給されることもあります。
※詳しくは「公的補償制度を利用したい」へ
被害者支援に詳しい弁護士に相談すれば、金銭的な被害回復の方法について、最適な制度や方法を教えてもらえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、被害者の方と共に、事件の早期解決を目指します。
また、更なる被害拡大の防止のために被害者の方を全力でサポートいたします。